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「残穢-住んではいけない部屋-」(予告)
現在公開中のホラー映画、「残穢-住んではいけない部屋-」を観てきました。
すでに公開が終わってる映画館もありますが、まだまだ絶賛公開中の作品ですね。
いやぁ、予告映像からして怖そうな感じなんですけど、やっぱり怖かった!
私が求めてたものはこういうのだったんですよ。観終わった時は「これだよ、これ!」と心の中でグッドポーズ。Jホラーにはやっぱりじわじわとした呪いめいた怖さが欲しいなと思うので、かなりツボでした。
久しぶりに良いジャパニーズホラーを観た!と思いましたね。
映画が良かったので原作もしっかり読破しましたよ。なので映画レビューが遅くなっちゃったんですけども(映画自体は公開2日目に観ました)
本を読んでみると映画と結構違う部分も多いので映画を観て面白かった人は本でも楽しんでほしいですね。
ていうかむしろ、映画のラストの展開にあんまり納得してない私としては本の方が面白&怖かったし、こちらをオススメしたい所存。映画観たらぜひ本も読んで、更なる恐怖の底へと落とされていただきたい!
小野不由美「残穢」
…著者は「屍鬼」などでも知られるホラー小説の名手、小野不由美先生
さて、映画の話になりますが、そもそも『残穢』とはなんなのか。
まず、漢字読めねーよ!というところから始まりそうですが、これは「ざんえ」と読みます。
意味は読んで字のごとく「残った穢れ」です。
これは誰かが非業の死を遂げた、などによりその場所に残った穢れのことを言います。
平たく言えば、事故物件。次の入居者が、前の住人の死に起因してなんらかの恐怖に晒されるようなものです。
しかし、この作品で言われるのはそんな生易しいものではありません。
穢れが染みついているのは「土地そのもの」
根っこの土地がダメなんですから、ただ生きているだけで私たちはその穢れに晒されていることになります。誰も死んでない土地なんてものはないでしょうし、逃れるのは不可能でしょうね。
そして、何かのきっかけでその穢れが災いとして私たちの身に降りかかるとしたら…これって相当の恐怖じゃないですか?
作品では、遠い過去より続く穢れが、そこに触れた人々を媒介にして絶え間なく広がっていく様をまざまざと見せつけられます。登場人物たちは穢れにより日常を蝕ばまれていくのですが、ここであからさまな脅しがこないのがまた恐怖を掻き立てますね。
わかりやすく貞子みたいなキャラが登場するんじゃなくて、考えようには気のせいだったり、別の要因を考えることのできる”なにか良くないこと”が頻発するのです。しかも、それは最終的には息をひそめ、それぞれは日常生活を取り戻します。
しかし、穢れには常に触れているわけで、またいつ日常が歪むかはわかりません。これはそういった恐怖なんです。
ホラーだからってなんか幽霊がドーン!超常現象ドーン!登場人物皆殺し!なーんてことにはならないんですねー。
まぁ、映画版は最後の最後で申し訳程度のホラー要素とでも思ったのか。わかりやすーいホラー描写がされていますが、これはむしろ恐怖を軽減させるためにわざとやってるんじゃないかっていうくらいチープな映像なので、ここはゲラゲラ笑えばいいと思います。
というわけで、映像的にはややツッコミどころもありますが、話の内容としてはかなり怖い作品に仕上がってますし、ホラー好きならぜひ見るべき作品でしょう!
そして、観終わって家に帰った後、びくびくしながら眠りについてください。
◆詳しくは残穢 公式ホームページをどうぞ