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ジャンルを問わず、気になったことについてユルく書いてくブログです。ぱすたと稲の2人で記事投稿しています。
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どうも、ぱすたです。

フリーゲームレビューは普段、稲が担当しているのですが、今回は番外編という事で、ぱすたがレビューをお届けします。

レビューする作品は昨年の「第1回 稲アワード」で最優秀賞を受賞した「norari/kurari」です。



※受賞作の選考にあたった稲は現在、諸事情によりレビューの執筆が困難なため、先行してゲストコメンテーターのぱすたがレビューを掲載させていただきます。稲のレビューは後ほど公開する予定です。




では、以下レビューとなります。






【norari/kurari(のらりくらり):制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード



-こころを育てるRPG-



主人公、のらりは幼いころに一緒に暮らすおばあちゃんを失った。
突然の別れに激しく動揺するのらりを見かねたおばあちゃんは死の間際にこう言い残した。

「何事にも動じない心”不動心”を手に入れなさい」と…。


それから長い月日を経て、のらりはおばあちゃんの遺言通り”不動心”を手に入れたのだった。

~完~



おばあちゃん「いやいや!完って!まだ何も始まってないし!ちょっとあんた旅に出なさい!!」

のらり「はーい」





というわけで、フリーゲーム「norari/kurari」はあまりにも動じなくなりすぎてしまった主人公が再びこころを育てるために旅に出るRPGです。

主人公は”こころ”のレベルを上げるのが目的なわけですが、その道中は生易しいものではありません。登場人物は全員が変わり者で、巡ることとなるフィールドは何が起きてもおかしくない奇天烈世界。

主人公は行く先々でおかしな人達に出会い、おかしな事件に巻き込まれることになります。テンポよく繰り出される意味不明で理不尽なボケは雪崩のようにプレイヤーに迫ります。ゲームの主人公はもちろん動じませんが、プレイヤーは不動心を持っていないので、その雪崩に押しつぶされてしまうことでしょう。

妙な姿をした個性豊かな仲間や敵キャラは当たり前なので気にしないように。

あ、ストーリーの流れをガン無視して飛び込んでくるイベントにクエスチョンマークを浮かべてる場合じゃないですよ!ほら、曲がり角では「地獄!地獄~~!」と叫ぶ女の子とぶつかりそうです!と、思いきや異常に色素が薄い女の子と一緒に兵士を目指したり、時には重暗い雰囲気の地下牢で人ならざる者に驚かされたり…もたもたしていたら千変万化する状況に感情が追い付けませんよ。

考えるんじゃない、感じるんだ…!


そんなボケ倒し・悪ノリし放題ののらくらワールドですが、中身のないゲームというわけではありません。いろいろな経験をしていくなかで主人公とその仲間のこころは確実に成長していくのです。

そもそも主人公は決してこころを失っていたわけではありません。思っていたことを表現することしなかっただけで、これまでも様々な感情が主人公にもあったのでしょう。いろいろな人たちと関わり、成長していくのらりのこころの様子を場面場面で見ることができます。

最後の戦いの時、のらりは「強いこころとは何か」という問いかけの答えに辿りつき、こころというものを知るのでした。


「norari/kurari」はふざけたように見せかけて要所ではきちんと登場人物たちの成長を描いた”王道RPG”だったと思います。

まぁ、もしかしたらストーリーは取ってつけただけで、むちゃくちゃな世界観こそがメインだったのかもしれませんが、それは作者のみぞ知るところでしょう…。


ゲームシステムとしては普通のRPGです。こころのレベルとは別にキャラクターのレベルが存在します。敵を倒してレベルを上げ、各地でボスを撃破していきます。ボス戦では一定のレベルを要求されますのでレベル上げは必要ですが、もしレベルが足りなくてボスに勝てなくても救済策としてレベル上げポイントが存在しているので詰むことは無く、そこまで苦戦はしないでしょう。

戦闘時のコマンドには攻撃・魔法のほかにキャラごとのユニークな特技があり、使うことで戦いを格段に有利に進めることができます。これの発動にはTP(特技ポイント?)を消費しますが、攻撃をしたときと受けたときに溜まるので、溜まったら遠慮なく使って敵を突破しましょう。

戦闘は敵の強さがちょうど良くて楽しかったですね。バランスが良くて戦闘する楽しさがありました。補助魔法が結構使えて、戦闘に影響したのも、魔法好きとしては嬉しいところ。最終的にはレベルを上げて物理で殴るゲームになりましたがそれは仕方ないですかね笑 

悪くないバランスの戦闘、熱いBGM、奇妙な敵キャラの存在とRPGとしてもなかなか楽しませてくれる作品でした。


クリアまでのプレイ時間は5時間ほどで、中編のゲームになります。ボリューム不足ではないですが、やり込み要素等は特になくボリューム満点と言うわけでもないです。まぁ、このゲームはシュールな世界観を楽しむもので、がっつりなRPGってわけじゃないのでちょうどいいボリュームでしょうかね。


というわけで、とても面白い作品でした。稲さんが2014年の最優秀作品に推したいというのもわかりました。

ただ、この世界観を笑えない人はまったくハマれないだろうなというのはあるので万人向けではないかもしれません。何でもありのハチャメチャカオスワールドを楽しみたい方はぜひプレイしてみてください。


以上、ゲストコメンテーターのぱすたでした。ありがとうございました。


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