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ジャンルを問わず、気になったことについてユルく書いてくブログです。ぱすたと稲の2人で記事投稿しています。

皆さんご無沙汰しています、稲です。

2014年もまもなく終わり、新しい年がやってきます。

年を越す前に今年のフリーゲームレビュー納めということで、稲が独断と偏見で今年一番面白かったフリーゲームを決定したいと思います。

題して「稲アワード2014」






私が今年プレイした約200本のフリーゲームの中から特に面白かった!紹介したい!と思った作品を17本選出(ノミネート)し、中でも特にこれは!と思った4本を勝手に表彰します。

皆さんにもぜひプレイしてほしい作品ばかりですので、これを読んで興味を持ったらダウンロードをしてみていただきたいです。

年越しのお供にフリーゲームはいかがですか?




まず、ノミネートされた17作品がこちら↓



第1回 稲アワード ノミネート作品

     
  1. Acid or Assortmant Trips【制作者 Refrigerator 様:ダウンロード
  2. AMANI【制作者 あうぐ 様:ダウンロード】 
  3. 記憶の檻【制作者 黒時 様:ダウンロード
  4. 第七号車【制作者 水野的四叶草 様 :ダウンロード】 
  5. ツガイドール【制作者 もしの 様:ダウンロード
  6. ※※※と2500年の旅【制作者 スター(DIGITAL GAMES) 様:ダウンロード】 
  7. norari/kurari(のらりくらり)【制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード
  8. 灰色の嘘【制作者 すーさんず 様:ダウンロード
  9. パピプペポップスものがたり【制作者 おみずのみワン 様:ダウンロード
  10. 僕の病室【制作者 故 様:ダウンロード
  11. 脱出ゲーム hôtel de noyerの招かれざる客人【制作者 カナタカユウ 様:ダウンロード
  12. My Color Space【制作者 gbrSF 様:ダウンロード】       
  13. MALTI【制作者 syz 様:ダウンロード】     
  14. ミノニヨクシティ【制作者 せがわ 様:ダウンロード】  
  15. メリー女王様の脚本【制作者 ガビチョ 様:ダウンロード】       
  16. 牟奄-ムエン-【制作者 Project-Gem 様:ダウンロード
  17. LiEatシリーズ【制作者 △○□× 様:ダウンロード
(50音順)





そして、この中からまずは優秀賞の3本を発表いたします。

















優秀賞 脱出ゲーム hôtel de noyerの招かれざる客人
【制作者 カナタカユウ 様:ダウンロード





-少年は、気が付くと不思議なホテルにいた-



少年はいつの間にか迷い込んでしまったホテルから脱出したいのだが、何故かホテルマンは帰してくれない。帰りたがる少年はホテルマンに客なのか怪しまれるが、そんな時に今作のヒロインである少女が登場し助けられる。

このホテルはホテルマンや他の客たちを見渡しても何かがおかしい、一刻も早く出ていかないといけない…そう思った少年はこのホテルを出るために探索を始めるのであった。

ホテルではお客様が増えるたびにお食事会が盛大に行われ、その準備中に主人公は探索を行い、脱出する手がかりとこのホテルの謎を探し出していくのがこのゲームの主な目的だ。


このゲームの最大の魅力はそのストーリー展開と結末にある。

異形の客がひしめくこの不思議なホテルの真実を描いたストーリーは驚きの連続で読みごたえ抜群。ホテルの悲しい過去や少年が迷い込んでしまった理由などなかなか泣けるストーリーだった。


特に印象的だったのは総支配人の正体。

どんどんと真相に迫っていっても最後の最後まで正体がわからなくて悔しかったからこそ評価したい。これはかなり意外でやられたなと感じた。

エンディングはノーマルエンドとハッピーエンドの2種類で、ノーマルはすべての謎が解決しないモヤモヤ感があって、尚且つある登場人物が不幸な結末を迎えるためすっきりしない終わり方となっている。

そこでハッピーエンドを見てみると、これが幸せいっぱいの最高の終わり方!すべての謎が解けていき、事態が丸く収まっていくエンドにとてもグッときた。ハッピーエンドに向かうまでの道のりで急にファンタジー色が濃くなったことにはちょっと笑ってしまったが。

このゲームは近年稀に見る幸福感溢れたエンディングでそこがとても好きだった。それが今回稲アワードを受賞した最大の理由だと言える。


他にも魅力的な点はあって、それは道中に出てくるキャラクター達。

彼らはこのホテルから脱出できずに囚われたままのお客なのだが、姿は人の形をしておらず、自分の強い思いを具現化した形になっている。ある者は剣、ある者は信号機などなど…

どうして彼らがそんな形になったかを考えながらプレイするのも楽しかった。


↑コミカルな宿泊客たち


しかし、遊びにくかった点として探索ポイントのわかりづらさや、選択問題の難度がちょっと引っかかった。 探索ポイントがわからず何度もいろいろなところをうろうろしなければいけなかったところがあるし、選択問題ではフランス料理に詳しくなければ解けないところがあり、総当りして解くには時間がかかりすぎるのが難点であった。

ちなみに、このゲームはiOSアプリでも公開されているのでiPhoneの人はアプリでプレイしてみてもいいかもしれない。






















優秀賞
 牟奄-ムエン-
【制作者 Project-Gem 様:ダウンロード





-地上の世界を信じ、探し求める少年の行く先にあるものは-



地下深くに住む人々がいた。

そこの住人達は皆、地下にしか世界がないと思っている。しかし、子供たちの中で唯一自分たちの住んでいる世界の上にもう一つの世界があると信じてやまない少年がいた。そんな少年が主人公の物語。

その少年がゴミ捨て場で日課の銀色の材料探しをしていると、得体のしれない何かが現れ、さらに叫び声とともに顔面の濃い生首が落ちてきたのだ。少年は驚きたじろぐが、よく見ると生首は生きている。この生首(何故かオネェ口調)こそが今作のパートナーなのだ。

話を聞くとこの生首は地上から来たという。地上の存在を確信した少年は生首の体を探しつつ、共に地上を目指す旅に出るのだった。


今作は1ヶ月で企画制作完成までを行うといった企画の下で制作されたゲーム。


何といってもこのゲームはキャラクターが生きていたのが最大のポイント。

オネェ口調の生首と少年の漫才のようなやり取りがとにかく面白い。二人の会話を読み進めることこそがこのゲームで一番面白いところだろう。

そして、そんな面白会話をより際立たせているのが、このゲームがフルボイスノベルであること。正直、フリーゲームのボイス付ゲームは良い印象がなかったのだが、この作品の声優の方々は上手い。会話のテンポを損なうことなく、主人公達の空気感を作り出すことに貢献している。

また、立ち絵の綺麗さ、直感的に行える探索パートの操作など評価するべき点が多くあったのも良かった。


ただ、個人的に賛否両論なのがストーリー。

ストーリーは終盤まではグッと来てしまうくらい良質なものだったが、最後のエンディングが台無しにしている。エンディングが2つあるのだがどちらを見ても、むしろ両方見てしまうと訳がわからなくなってしまう。

一言断っておくと、単にバッドエンディングが嫌だから台無しと言っているわけではない。

まず大前提として主人公は地上へ行くまで様々な障害があり、犠牲まで払っている。

それなのにあまりにも救われない結末には気分が落ち込んだというわけだ。それに加えてあっさりし過ぎている終わり方にもやや疑問符が残る。

伏線らしい伏線がなく、想像で補うしかない個所もあり、プレイヤーに考察させることを念頭に置いて制作されているとはいえ、不親切さが目立ったと言えなくもない。


しかし、やはりゲーム全体のクオリティの高さは明らかであり、総合的な点から見て優秀賞に相応しいと考えた。




















優秀賞 LiEatシリーズ(1-2-3)
【制作者 △○□× 様:ダウンロード


※最初に、この作品だけ3部作を合わせて1つの作品とさせていただいた。
それは、主人公のエフィーナの生まれた理由が解明されるのが3部作で徐々に紐解かれていくため、すべてプレイしないと物語を完結させることが出来ないからだ。



-嘘を食べるドラゴンと詐欺師のRPG-


強い望みを持つ人のもとにドラゴンの卵が出現する世界。

ある日、詐欺師の男のもとに一つの卵が現れた。ドラゴンはそれぞれ違った特殊な能力を持っているのだが、その男のもとに現れた卵から生まれた女の子のドラゴンは他人がついた嘘を具現化して食べることが出来る能力を持っていた。詐欺師は彼女にエフィーナと名付け共に各地をあてどなく彷徨うのであった。

このゲームは詐欺師の男が何を思ってエフィーナを望んだのかを知るのが目的である。

3部の主な構成は

1部→ドラゴンと人間の関係。そして詐欺師の男の過去と思われる断片を知る。
2部→エフィーナの成長や他のドラゴンの気持ちや在り方を学ぶ。
3部→詐欺師の男の過去にもっとも深く関わっている人間たちと対峙する。

そして、これらをすべて合わせてエフィーナの生まれた理由を知るという流れになる。


このゲームの魅力として挙げられるのがまずそのストーリー展開だ。

初めはエフィーナのことをお荷物扱いしていた詐欺師の男が、話が進行するにつれて心を開いていくという1人と1匹の心の交流や、生まれたてで善悪も判らないエフィーナの成長や、男の過去に対する葛藤の中での精神的な成長など、王道的な成長物語である点が高く評価できた。ところどころグッとする場面も多く、出来のいいストーリだったと思う。


そして、このゲームのもう一つの大きな魅力がイラストである。
各所、立ち絵はもちろんのこと、ステージやキャラクターのドットまでもが自作であり、その労力は大変なものであったと想像に難くない。

エフィーナの衣装や詐欺師の立ち絵などのドットは一から打たれており、その細やかさには恐れ入る。何から何まで自作であるが故の統一感は素晴らしく、強固な世界観の構築をするという点で大きな強みとなっているだろう。


ただ、このゲームはRPGなのでバトルシーンがあるのだが、ボスが強いため、ある程度のレベリングが必要になってくることが少しだけこのゲームのテンポを悪くしていたと感じたのが残念。


というわけで、ハートウォーミングなストーリー展開が高く評価できる良作だったと言える。3部までクリアし、最後のハッピーエンドを迎えたときには子の成長を見守る親のような気持ちになっているはずだ。ぜひプレイしていただきたい。



以上、3本の作品を優秀賞としたいと思います。







そして、栄えある第1回 稲アワード 最優秀賞を受賞した作品は!!!!


























最優秀賞 norari/kurari(のらりくらり)
【制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード




というわけで、最優秀賞はnorari/kurari(のらりくらり)に決定いたしました!!!!

このゲーム、最高でした。正直、他の追随を許さないほど、個人的には圧倒的にぶっちぎりの最優秀賞でしたね。

いろいろとコメントを書きたいところなのですが、この作品は2014年もっとも面白かった作品なので、余すことなく面白さをお伝えしたいと思っています。

なので後日、別記事にて完全なレビューをお届けしますのでそちらをご覧ください。


◆ぱすたによる「norari/kurari」レビュー




というわけで、第1回 稲アワードの全受賞作品の紹介をこれで終わりたいと思います。




最後に2014年のフリーゲーム全体を振り返り、簡単な総評とさせていただきます。


今年は上半期に好みの作品が多かったなと感じました。主人公が人ならざる者である話、読後感の良い救いのある話、意外性のある「なるほど」と思わされる作品等々、心をくすぐられるゲームにたくさん出会えました。

ただ、ホラーで脱出もののゲームは流行りで数は増えたせいもあってか、ネタがやり尽されてる感が否めず、新しい風を感じることはあまり出来ませんでした。いつの間にか館・部屋に閉じ込められる等の既存のパターンを用いるにしても、そこに至るまでの経緯や、どうしてそうなったのかという設定の掘り下げなどがもっと行われるといいのではないかと思います。それはすごく難しいことなんですがね。

あとはどのジャンルにおいても、何かにつけて大切な人を死なせたり、性的暴力を受けたりして、登場人物に心の傷を作ったり、お涙頂戴の雰囲気を出そうとする風潮はなんとかならないものかと思いました。しっかりとした理由があればそういったこともアリだとは思いますが、唐突な展開ばかりでは白けてしまいます。

2014年は「青鬼」の実写映画化などもあり、フリーゲームという存在が世間的にも躍進した年だと感じます。2015年は更なるフリーゲーム界の発展に貢献するような、革新的な作品が出てくれれば嬉しい限りです。



ここまで長い文章でしたが、お付き合いくださいましてありがとうございました。

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