忍者ブログ
ジャンルを問わず、気になったことについてユルく書いてくブログです。ぱすたと稲の2人で記事投稿しています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。





どうも、ぱすたです。

いつも稲がお送りしているフリーゲームレビューですが、本日はぱすたがレビューを書かせていただきます。
もちろん稲さんはプレイヤーとしてがっつり取り組んでおりますので!


今回取り上げるゲームはこちら↓







【かみさまの心臓:制作者、らふわーかー様:ダウンロード





ゲーム内容はストーリーを重視したアドベンチャーゲーム。

優秀な兄と、そんな兄にコンプレックスを抱く弟、そして大切な人の命を捧げることで願いを叶えてくれる女の子の悪魔の3人による物語となっています。


何事も器用にこなす兄、誠(まこと)を疎ましく思う誉(ほまれ)は悪魔と契約を結び、兄の命を捧げて自分の欲望を叶えようとします。

というのも、優秀だった兄は今、交通事故の後遺症により言葉も通じないような状況になっており、誉はその介護で心身ともに疲れ切っていたのです。元々、誠にコンプレックスを抱いていた誉は介護疲れもあり誠の存在を邪魔に思うようになっていました。

このゲームではそんな兄弟を操作し、仕掛けを解きながらステージを進んでいきます。ステージは誉の記憶を反映した精神世界のような場所なのですが、その中で兄弟の間にある確執や現在の誉を取り巻く状況などを知っていくことができます。


ストーリーを読ませるADVとしてはなかなか良い出来だったのではないかと思います。謎解きやステージのギミックは極端に難しいものは無く、且つストーリーを読み解くためのヒントが盛り込まれており、ストーリーを楽しむためのものとしてうまく機能していたと思います。

ギミック自体もオーソドックスなものから、時間の流れを利用したものや、パックマン風(?)のものまで多種多様に取り入れており、幅があって良いですね。




肝心のストーリーも読ませる内容であり、ゲームをプレイしながら続きが気になるものでした。最初はぼんやりとしか見えない話の行方もゲームが進むにつれて内容がわかるようになっていてるので、テンポが悪くなりがちな謎解きパートも意欲的に取り組めます。

基本的に誉目線のストーリーを誠を操作して読み解いていくのですが、前半の盛り上がりは◎。誉がどうして悪魔と契約したのか、いきさつがしっかりわかります。それなりに怖い恐怖演出もちゃんとあり、暗い世界観を盛り上げてくれるのも良いですね。

後半にももう少し読ませる部分があればさらに良かったですが、それでも終盤で判明する真相は切なくてグッときます。

ノーマルエンドは切なさを残しつつも、前向きな未来が見える良いエンドでした。

やや強引な展開や、わかりにくい場面はありましたが、まとまったストーリーで良かったです。



ただ、個人的にはトゥルーエンドがいただけなかったですね。

そもそもトゥルーエンドを見るために「何か」を12個集めなければいけないのですが、この「何か」は光ってるわけでもなく、あるステージを境にして突然椅子や机といったオブジェクトから入手できるようになるもので、やや回収に苦労します。

そしてトゥルーがご都合主義的なエンドだったのが残念でしたね。ノーマルよりも幸せな結末へと至るのでトゥルーとしては正しいのでしょうが、ノーマルにあった気持ちのいい切なさや余韻がなく、味気なく感じられました。後日談や最後のおまけ部屋含めてちょっと蛇足だったように思います。まぁ、これは好みの問題でしょうかね。

ハッピーエンドが好きな方はぜひトゥルーまで辿りついていただきたいと思います。




というわけで、「かみさまの心臓」レビューでした。



雰囲気つくりが上手く、上で述べたようにストーリー重視アドベンチャーとしてよく出来たゲームでした。

また、キャラクターのイラストは可愛く、兄弟の関係性や、おちゃめな悪魔エカチェリーナの存在などもあるのでそっち方面でも人気は獲得できそうです。


悪魔、エカチェリーナについてはそれなりのエピソードが用意されながらも、今回のゲーム内では多くは語られなかったので気になるところです。

エカチェリーナの物語が派生作品として別でゲームとしてリリースされればぜひプレイしてみたいですね。





では、最後に稲さんによる総評です。


◎総評

ストーリー 7.5/10.0
遊びやすさ 7.0/10,0
演出 6.5/10.0

計:21.0/30



それではみなさん、次回までごきげんよう









◆ぱすたの今日の一言

<兄弟の会話中に流れるBGM(謎ラップ)はどうにかならなかったのか…。

拍手[1回]

PR

こんにちは、稲です。

珍しく間を開けずレビューできました。

では、どうぞ




【彼岸邸:制作者、戯れエキゾチカ様:ダウンロード改訂版が公開されました



良くも悪くも“探索”ゲームだったと表現するのが正しいかな。

少女はよくあるパターンで屋敷に迷い込みそこから脱出を試みるのだけど、探索場所が広くて探すのに骨が折れた。

追いかけっこがない分いくらかはマシだけど、探すための指標が少なかったかなと思う。
そのおかげで会話をもとに物を探していかなきゃいけないのが大変だった。

わかるものはわかるし、比較的会話から察することはできたけどわからなくなると本当に何していいかわからなくなる。右も左もわからないと感じることがあり、やや不親切な場面があった。

ストーリーに破綻は無く、それなりに筋の通った話なのはよかったが、薄味で印象に残りにくいものだったと感じた。
綺麗にまとまってはいたが、起承転結で言うところの「転」の部分をもう少し盛り上げてほしかった。中盤のから登場人物が増える展開は面白いと思う。

ストーリーは悪くなかったので、場面転換や話の余韻に浸れるような間があればよかったのではないだろうか。




◎総評

ストーリー 7.0/10.0
遊びやすさ 5.5/10,0
演出 6.0/10.0

計:18.5/30

拍手[0回]



みなさんこんにちは、稲です。

久々のフリーゲームレビューの投稿です。

今回はクロチカさん作の「仮にAくんとしよう」について書きたいと思います。


久しぶりの投稿なんですが、珍しくホラーサウンドノベルをやってみました。

元々ホラーが苦手だったんですが、探索型ホラーADVをプレイしてホラーには耐性がついたかな、と思ってやってみたらめちゃくちゃ怖かったです。




 
【仮に
Aくんとしよう:製作者、クロチカ様:ダウンロード

今作はホラーサウンドノベル。

ある日の放課後、吹雪で帰れなくなった男子学生5人が図書館の準備室で怪談大会をすることになった。

そして各々は話の主人公を仮にAとして怪談を語りだす…。

 

登場人物はT、J、R、Y、そして主人公の5人。怪談は一人につきそれぞれ2つの話が用意されている。一つは自分の身に起きた話。もう一つはタイトルの通り登場人物をAとして語る話。

2種類の話のうち、自分の身に起きた話はエンディングに影響しないので、ホラーをより楽しみたい人は読んでみるといいだろう。

今回はエンドに関係のある「仮にAとする」話を読み進めた。

それぞれの話を読んで、最初は繋がりがあるんじゃないかと思っていたが、1話完結の短編ものだった。どれも怖かったのだが、特に2番目のYくんによる「Aくん」の話が怖かった。

話の雰囲気や読んだ印象は1人目の話と変わらないなと感じたが、こちらのほうが現実味があり話の光景が想像がしやすかったため、より恐怖を感じた。

Jくんが日頃普通に接していた「Aくん」が話のオチでその正体を表し豹変するシーンがとても気持ち悪かった。


エンディングは3種類あって、3つ目のエンド「最後の番人」を除いてホラー色の強いものだった。

そのうちエンド1の終わり方はいまいち府に落ちないもやっとしたもので、それがホラー的な余韻だったのか、続編があることを期待させる終わり方なのか、どちらにも取れた。


まぁ、続編が出てもやらないけどな!!(怖いから)



◎総評

ストーリー:7.0/10.0

遊びやすさ:10.0/10.0

演出:8.0/10.0

計:25.0/30.0


演出面では、急な脅かしなどは無くともBGMによってうまく恐怖を演出していたことを評価したい。

遊びやすさの面では周回が苦ではないことを評価した。



それではみなさん次回までごきげんよう

拍手[0回]




どうも、ぱすたです。

フリーゲームレビューは普段、稲が担当しているのですが、今回は番外編という事で、ぱすたがレビューをお届けします。

レビューする作品は昨年の「第1回 稲アワード」で最優秀賞を受賞した「norari/kurari」です。



※受賞作の選考にあたった稲は現在、諸事情によりレビューの執筆が困難なため、先行してゲストコメンテーターのぱすたがレビューを掲載させていただきます。稲のレビューは後ほど公開する予定です。




では、以下レビューとなります。






【norari/kurari(のらりくらり):制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード



-こころを育てるRPG-



主人公、のらりは幼いころに一緒に暮らすおばあちゃんを失った。
突然の別れに激しく動揺するのらりを見かねたおばあちゃんは死の間際にこう言い残した。

「何事にも動じない心”不動心”を手に入れなさい」と…。


それから長い月日を経て、のらりはおばあちゃんの遺言通り”不動心”を手に入れたのだった。

~完~



おばあちゃん「いやいや!完って!まだ何も始まってないし!ちょっとあんた旅に出なさい!!」

のらり「はーい」





というわけで、フリーゲーム「norari/kurari」はあまりにも動じなくなりすぎてしまった主人公が再びこころを育てるために旅に出るRPGです。

主人公は”こころ”のレベルを上げるのが目的なわけですが、その道中は生易しいものではありません。登場人物は全員が変わり者で、巡ることとなるフィールドは何が起きてもおかしくない奇天烈世界。

主人公は行く先々でおかしな人達に出会い、おかしな事件に巻き込まれることになります。テンポよく繰り出される意味不明で理不尽なボケは雪崩のようにプレイヤーに迫ります。ゲームの主人公はもちろん動じませんが、プレイヤーは不動心を持っていないので、その雪崩に押しつぶされてしまうことでしょう。

妙な姿をした個性豊かな仲間や敵キャラは当たり前なので気にしないように。

あ、ストーリーの流れをガン無視して飛び込んでくるイベントにクエスチョンマークを浮かべてる場合じゃないですよ!ほら、曲がり角では「地獄!地獄~~!」と叫ぶ女の子とぶつかりそうです!と、思いきや異常に色素が薄い女の子と一緒に兵士を目指したり、時には重暗い雰囲気の地下牢で人ならざる者に驚かされたり…もたもたしていたら千変万化する状況に感情が追い付けませんよ。

考えるんじゃない、感じるんだ…!


そんなボケ倒し・悪ノリし放題ののらくらワールドですが、中身のないゲームというわけではありません。いろいろな経験をしていくなかで主人公とその仲間のこころは確実に成長していくのです。

そもそも主人公は決してこころを失っていたわけではありません。思っていたことを表現することしなかっただけで、これまでも様々な感情が主人公にもあったのでしょう。いろいろな人たちと関わり、成長していくのらりのこころの様子を場面場面で見ることができます。

最後の戦いの時、のらりは「強いこころとは何か」という問いかけの答えに辿りつき、こころというものを知るのでした。


「norari/kurari」はふざけたように見せかけて要所ではきちんと登場人物たちの成長を描いた”王道RPG”だったと思います。

まぁ、もしかしたらストーリーは取ってつけただけで、むちゃくちゃな世界観こそがメインだったのかもしれませんが、それは作者のみぞ知るところでしょう…。


ゲームシステムとしては普通のRPGです。こころのレベルとは別にキャラクターのレベルが存在します。敵を倒してレベルを上げ、各地でボスを撃破していきます。ボス戦では一定のレベルを要求されますのでレベル上げは必要ですが、もしレベルが足りなくてボスに勝てなくても救済策としてレベル上げポイントが存在しているので詰むことは無く、そこまで苦戦はしないでしょう。

戦闘時のコマンドには攻撃・魔法のほかにキャラごとのユニークな特技があり、使うことで戦いを格段に有利に進めることができます。これの発動にはTP(特技ポイント?)を消費しますが、攻撃をしたときと受けたときに溜まるので、溜まったら遠慮なく使って敵を突破しましょう。

戦闘は敵の強さがちょうど良くて楽しかったですね。バランスが良くて戦闘する楽しさがありました。補助魔法が結構使えて、戦闘に影響したのも、魔法好きとしては嬉しいところ。最終的にはレベルを上げて物理で殴るゲームになりましたがそれは仕方ないですかね笑 

悪くないバランスの戦闘、熱いBGM、奇妙な敵キャラの存在とRPGとしてもなかなか楽しませてくれる作品でした。


クリアまでのプレイ時間は5時間ほどで、中編のゲームになります。ボリューム不足ではないですが、やり込み要素等は特になくボリューム満点と言うわけでもないです。まぁ、このゲームはシュールな世界観を楽しむもので、がっつりなRPGってわけじゃないのでちょうどいいボリュームでしょうかね。


というわけで、とても面白い作品でした。稲さんが2014年の最優秀作品に推したいというのもわかりました。

ただ、この世界観を笑えない人はまったくハマれないだろうなというのはあるので万人向けではないかもしれません。何でもありのハチャメチャカオスワールドを楽しみたい方はぜひプレイしてみてください。


以上、ゲストコメンテーターのぱすたでした。ありがとうございました。


拍手[0回]


皆さんご無沙汰しています、稲です。

2014年もまもなく終わり、新しい年がやってきます。

年を越す前に今年のフリーゲームレビュー納めということで、稲が独断と偏見で今年一番面白かったフリーゲームを決定したいと思います。

題して「稲アワード2014」






私が今年プレイした約200本のフリーゲームの中から特に面白かった!紹介したい!と思った作品を17本選出(ノミネート)し、中でも特にこれは!と思った4本を勝手に表彰します。

皆さんにもぜひプレイしてほしい作品ばかりですので、これを読んで興味を持ったらダウンロードをしてみていただきたいです。

年越しのお供にフリーゲームはいかがですか?




まず、ノミネートされた17作品がこちら↓



第1回 稲アワード ノミネート作品

     
  1. Acid or Assortmant Trips【制作者 Refrigerator 様:ダウンロード
  2. AMANI【制作者 あうぐ 様:ダウンロード】 
  3. 記憶の檻【制作者 黒時 様:ダウンロード
  4. 第七号車【制作者 水野的四叶草 様 :ダウンロード】 
  5. ツガイドール【制作者 もしの 様:ダウンロード
  6. ※※※と2500年の旅【制作者 スター(DIGITAL GAMES) 様:ダウンロード】 
  7. norari/kurari(のらりくらり)【制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード
  8. 灰色の嘘【制作者 すーさんず 様:ダウンロード
  9. パピプペポップスものがたり【制作者 おみずのみワン 様:ダウンロード
  10. 僕の病室【制作者 故 様:ダウンロード
  11. 脱出ゲーム hôtel de noyerの招かれざる客人【制作者 カナタカユウ 様:ダウンロード
  12. My Color Space【制作者 gbrSF 様:ダウンロード】       
  13. MALTI【制作者 syz 様:ダウンロード】     
  14. ミノニヨクシティ【制作者 せがわ 様:ダウンロード】  
  15. メリー女王様の脚本【制作者 ガビチョ 様:ダウンロード】       
  16. 牟奄-ムエン-【制作者 Project-Gem 様:ダウンロード
  17. LiEatシリーズ【制作者 △○□× 様:ダウンロード
(50音順)





そして、この中からまずは優秀賞の3本を発表いたします。

















優秀賞 脱出ゲーム hôtel de noyerの招かれざる客人
【制作者 カナタカユウ 様:ダウンロード





-少年は、気が付くと不思議なホテルにいた-



少年はいつの間にか迷い込んでしまったホテルから脱出したいのだが、何故かホテルマンは帰してくれない。帰りたがる少年はホテルマンに客なのか怪しまれるが、そんな時に今作のヒロインである少女が登場し助けられる。

このホテルはホテルマンや他の客たちを見渡しても何かがおかしい、一刻も早く出ていかないといけない…そう思った少年はこのホテルを出るために探索を始めるのであった。

ホテルではお客様が増えるたびにお食事会が盛大に行われ、その準備中に主人公は探索を行い、脱出する手がかりとこのホテルの謎を探し出していくのがこのゲームの主な目的だ。


このゲームの最大の魅力はそのストーリー展開と結末にある。

異形の客がひしめくこの不思議なホテルの真実を描いたストーリーは驚きの連続で読みごたえ抜群。ホテルの悲しい過去や少年が迷い込んでしまった理由などなかなか泣けるストーリーだった。


特に印象的だったのは総支配人の正体。

どんどんと真相に迫っていっても最後の最後まで正体がわからなくて悔しかったからこそ評価したい。これはかなり意外でやられたなと感じた。

エンディングはノーマルエンドとハッピーエンドの2種類で、ノーマルはすべての謎が解決しないモヤモヤ感があって、尚且つある登場人物が不幸な結末を迎えるためすっきりしない終わり方となっている。

そこでハッピーエンドを見てみると、これが幸せいっぱいの最高の終わり方!すべての謎が解けていき、事態が丸く収まっていくエンドにとてもグッときた。ハッピーエンドに向かうまでの道のりで急にファンタジー色が濃くなったことにはちょっと笑ってしまったが。

このゲームは近年稀に見る幸福感溢れたエンディングでそこがとても好きだった。それが今回稲アワードを受賞した最大の理由だと言える。


他にも魅力的な点はあって、それは道中に出てくるキャラクター達。

彼らはこのホテルから脱出できずに囚われたままのお客なのだが、姿は人の形をしておらず、自分の強い思いを具現化した形になっている。ある者は剣、ある者は信号機などなど…

どうして彼らがそんな形になったかを考えながらプレイするのも楽しかった。


↑コミカルな宿泊客たち


しかし、遊びにくかった点として探索ポイントのわかりづらさや、選択問題の難度がちょっと引っかかった。 探索ポイントがわからず何度もいろいろなところをうろうろしなければいけなかったところがあるし、選択問題ではフランス料理に詳しくなければ解けないところがあり、総当りして解くには時間がかかりすぎるのが難点であった。

ちなみに、このゲームはiOSアプリでも公開されているのでiPhoneの人はアプリでプレイしてみてもいいかもしれない。






















優秀賞
 牟奄-ムエン-
【制作者 Project-Gem 様:ダウンロード





-地上の世界を信じ、探し求める少年の行く先にあるものは-



地下深くに住む人々がいた。

そこの住人達は皆、地下にしか世界がないと思っている。しかし、子供たちの中で唯一自分たちの住んでいる世界の上にもう一つの世界があると信じてやまない少年がいた。そんな少年が主人公の物語。

その少年がゴミ捨て場で日課の銀色の材料探しをしていると、得体のしれない何かが現れ、さらに叫び声とともに顔面の濃い生首が落ちてきたのだ。少年は驚きたじろぐが、よく見ると生首は生きている。この生首(何故かオネェ口調)こそが今作のパートナーなのだ。

話を聞くとこの生首は地上から来たという。地上の存在を確信した少年は生首の体を探しつつ、共に地上を目指す旅に出るのだった。


今作は1ヶ月で企画制作完成までを行うといった企画の下で制作されたゲーム。


何といってもこのゲームはキャラクターが生きていたのが最大のポイント。

オネェ口調の生首と少年の漫才のようなやり取りがとにかく面白い。二人の会話を読み進めることこそがこのゲームで一番面白いところだろう。

そして、そんな面白会話をより際立たせているのが、このゲームがフルボイスノベルであること。正直、フリーゲームのボイス付ゲームは良い印象がなかったのだが、この作品の声優の方々は上手い。会話のテンポを損なうことなく、主人公達の空気感を作り出すことに貢献している。

また、立ち絵の綺麗さ、直感的に行える探索パートの操作など評価するべき点が多くあったのも良かった。


ただ、個人的に賛否両論なのがストーリー。

ストーリーは終盤まではグッと来てしまうくらい良質なものだったが、最後のエンディングが台無しにしている。エンディングが2つあるのだがどちらを見ても、むしろ両方見てしまうと訳がわからなくなってしまう。

一言断っておくと、単にバッドエンディングが嫌だから台無しと言っているわけではない。

まず大前提として主人公は地上へ行くまで様々な障害があり、犠牲まで払っている。

それなのにあまりにも救われない結末には気分が落ち込んだというわけだ。それに加えてあっさりし過ぎている終わり方にもやや疑問符が残る。

伏線らしい伏線がなく、想像で補うしかない個所もあり、プレイヤーに考察させることを念頭に置いて制作されているとはいえ、不親切さが目立ったと言えなくもない。


しかし、やはりゲーム全体のクオリティの高さは明らかであり、総合的な点から見て優秀賞に相応しいと考えた。




















優秀賞 LiEatシリーズ(1-2-3)
【制作者 △○□× 様:ダウンロード


※最初に、この作品だけ3部作を合わせて1つの作品とさせていただいた。
それは、主人公のエフィーナの生まれた理由が解明されるのが3部作で徐々に紐解かれていくため、すべてプレイしないと物語を完結させることが出来ないからだ。



-嘘を食べるドラゴンと詐欺師のRPG-


強い望みを持つ人のもとにドラゴンの卵が出現する世界。

ある日、詐欺師の男のもとに一つの卵が現れた。ドラゴンはそれぞれ違った特殊な能力を持っているのだが、その男のもとに現れた卵から生まれた女の子のドラゴンは他人がついた嘘を具現化して食べることが出来る能力を持っていた。詐欺師は彼女にエフィーナと名付け共に各地をあてどなく彷徨うのであった。

このゲームは詐欺師の男が何を思ってエフィーナを望んだのかを知るのが目的である。

3部の主な構成は

1部→ドラゴンと人間の関係。そして詐欺師の男の過去と思われる断片を知る。
2部→エフィーナの成長や他のドラゴンの気持ちや在り方を学ぶ。
3部→詐欺師の男の過去にもっとも深く関わっている人間たちと対峙する。

そして、これらをすべて合わせてエフィーナの生まれた理由を知るという流れになる。


このゲームの魅力として挙げられるのがまずそのストーリー展開だ。

初めはエフィーナのことをお荷物扱いしていた詐欺師の男が、話が進行するにつれて心を開いていくという1人と1匹の心の交流や、生まれたてで善悪も判らないエフィーナの成長や、男の過去に対する葛藤の中での精神的な成長など、王道的な成長物語である点が高く評価できた。ところどころグッとする場面も多く、出来のいいストーリだったと思う。


そして、このゲームのもう一つの大きな魅力がイラストである。
各所、立ち絵はもちろんのこと、ステージやキャラクターのドットまでもが自作であり、その労力は大変なものであったと想像に難くない。

エフィーナの衣装や詐欺師の立ち絵などのドットは一から打たれており、その細やかさには恐れ入る。何から何まで自作であるが故の統一感は素晴らしく、強固な世界観の構築をするという点で大きな強みとなっているだろう。


ただ、このゲームはRPGなのでバトルシーンがあるのだが、ボスが強いため、ある程度のレベリングが必要になってくることが少しだけこのゲームのテンポを悪くしていたと感じたのが残念。


というわけで、ハートウォーミングなストーリー展開が高く評価できる良作だったと言える。3部までクリアし、最後のハッピーエンドを迎えたときには子の成長を見守る親のような気持ちになっているはずだ。ぜひプレイしていただきたい。



以上、3本の作品を優秀賞としたいと思います。







そして、栄えある第1回 稲アワード 最優秀賞を受賞した作品は!!!!


























最優秀賞 norari/kurari(のらりくらり)
【制作者 お茶はのみもの 様:ダウンロード




というわけで、最優秀賞はnorari/kurari(のらりくらり)に決定いたしました!!!!

このゲーム、最高でした。正直、他の追随を許さないほど、個人的には圧倒的にぶっちぎりの最優秀賞でしたね。

いろいろとコメントを書きたいところなのですが、この作品は2014年もっとも面白かった作品なので、余すことなく面白さをお伝えしたいと思っています。

なので後日、別記事にて完全なレビューをお届けしますのでそちらをご覧ください。


◆ぱすたによる「norari/kurari」レビュー




というわけで、第1回 稲アワードの全受賞作品の紹介をこれで終わりたいと思います。




最後に2014年のフリーゲーム全体を振り返り、簡単な総評とさせていただきます。


今年は上半期に好みの作品が多かったなと感じました。主人公が人ならざる者である話、読後感の良い救いのある話、意外性のある「なるほど」と思わされる作品等々、心をくすぐられるゲームにたくさん出会えました。

ただ、ホラーで脱出もののゲームは流行りで数は増えたせいもあってか、ネタがやり尽されてる感が否めず、新しい風を感じることはあまり出来ませんでした。いつの間にか館・部屋に閉じ込められる等の既存のパターンを用いるにしても、そこに至るまでの経緯や、どうしてそうなったのかという設定の掘り下げなどがもっと行われるといいのではないかと思います。それはすごく難しいことなんですがね。

あとはどのジャンルにおいても、何かにつけて大切な人を死なせたり、性的暴力を受けたりして、登場人物に心の傷を作ったり、お涙頂戴の雰囲気を出そうとする風潮はなんとかならないものかと思いました。しっかりとした理由があればそういったこともアリだとは思いますが、唐突な展開ばかりでは白けてしまいます。

2014年は「青鬼」の実写映画化などもあり、フリーゲームという存在が世間的にも躍進した年だと感じます。2015年は更なるフリーゲーム界の発展に貢献するような、革新的な作品が出てくれれば嬉しい限りです。



ここまで長い文章でしたが、お付き合いくださいましてありがとうございました。

拍手[1回]

[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [HOME]
ブログ内検索
プロフィール
HN:
ぱすた
性別:
非公開
自己紹介:





何かありましたらこちらまでご連絡を↓
ukashita◆gmail.com
※◆を@に変更してお送りください。





フリーエリア
最新コメント
[07/20 あいす]
[05/27 ぷにっこ]
[03/15 名無し]
[08/01 NONAME]
[02/22 NONAME]
カウンター
忍者ブログ / [PR]
/ Designed by 日常のつぼ
Copyright 床下からごきげんよう. All Rights Reserved.